18歳になり有権者になりました。ただ、正直、政治にあまり関心を持てません。まわりにいる同年齢の人たちの一部は政治に関心を持っているようです。また、仮に選挙が行われて投票することになっても、きっと誰を選んでいいかよくわからないと思います。

回答者 上山浩次郎さん(北大大学院教育学研究院講師)

  2016年に選挙権が18歳に引き下げられました。文部科学省は副教材などを作成していますし、高校ではさまざまな教育実践がなされていると思います。今年は、新型コロナウイルスの影響をうけて高校生が休校の継続を求める署名活動を行ったとも耳にしました。そうしたこともあって、クラスや友達のなかに政治に関心を持つ人もいると思います。
 政治に関心を持てないと感じてしまうのは、そうした人と比べてしまうからかもしれません。他人から刺激を受けることはいい場合もありますが、むりやり政治に関心を持とうとすることもよくないと思います。逆に自発的に政治への関心が生まれることを阻んでしまうとも考えられるからです。ただ、政治や政策は、ふだんの生活のいろいろなところに影響を与えています。例としてよく言われるのは買い物の際の消費税ですね。身の回りの仕組みを知ろうとすることは政治への関心につながっていきます。
 選挙が行われた時に誰に投票するかは、きっと悩むと思います。その際には、まず発想を変えてみるとよいでしょう。つまり、迷ったり悩んだりした上で何かの判断をするチャンスを得た、と見方を変えてみてはどうでしょうか。
 とはいえ、悩もうといっても、何も情報がないと困ってしまいますよね。幸いにも、最近はいろいろな情報やサービスがインターネット上にあります。例えば、自分の意見に近い政党などを紹介してくれるようなサイトがあります。きっと僕よりもそうした検索が上手だと思うので、調べてみてほしいです。もちろん、書籍や雑誌、新聞も参考になります。まずは、いろいろな情報やサービスを調べて知ることから始めてみてはどうでしょうか。

 うえやま・こうじろう 専門は教育社会学。1980年恵庭市出身。

 質問は過去の相談事例や投稿を基に再構成しています。