思いきって言うけどね。毎日、社会見学や遠足があればいいなあ。勉強はおうちでするの。国語と理科は読んで考えるのが楽しいよ。算数は計算ばっかりだし。いろいろ考えるけど、おもしろいことばっかりの学校ってないかなあ。

回答者 秋田一臣さん(北海道子どもセンター相談員)

  とってもとっても暑かった夏休みもプールに入れず、2学期に入っても黙食ではがっかり感が増しますね。2年前に入学した時は、みんながわくわくしていましたものね。
 コロナ禍は、世界中で収まるどころか勢いを強めていますが、目の前の事実から目をそらすことはできません。思いきって本音を正直につぶやいてくれたあなたです。心の中には、もっと強くなりたいとか、分かりたいという気もちがあふれてきているのですね。きっとみんなも同じですよ。
 社会見学や遠足では、今まで知らなかったことに直接触れるので新しい発見と気づきがあり、ものの見方に変化が生まれます。読んで考えるのが楽しいというあなたは、苦手という算数でも結果が導き出される手順にきっと満足することができると思います。
 次のように考えてみませんか。学校へ行くのは、社会見学の一つなのだと。同じ学校、同じクラスの一人一人は、毎日同じ表情ではありません。何か新しいことが一人一人にあるはずです。保健室前の廊下で計る身長も少しずつ伸びを実感できていますものね。
 そして、小さな気づきを小さな付(ふ)せんに一言書いてカレンダーなどに貼り付けてみませんか。どんなことでもいいのです。先生の苦手な給食メニュー時の表情とか、鬼ごっこ名人の技とか。続けてみると、自分は何を見ているのかどんな気づきをしているのか、自身を見つめることができます。高学年になっていくあなたは、これからますます分かりたい思いが強まっていきますよ。そして、自身のおもしろいと考えることがはっきりとしていくはずです。その時にもう一度、おもしろい学校のことを考えてほしいです。
 学校生活が元に戻って、安心して歌ったりリコーダー合奏が喜んでできるように、先生方はもちろん大人たちは力を合わせて行きます。どうぞこれからも、思ったことを遠慮なくつぶやいて教えてくださいね。一緒に考えていきますよ。

 質問は過去の相談事例や投稿を基に再構成しています。