Q 6月から学校が始まってみると楽しみにしていた行事や集会は中止になり「友達と近づきすぎない」「給食は前を向いて食べる」と注意されます。勉強も早く進むし、宿題も多いです。仲の良かった友達とも前のように楽しく話したり、笑ったりできません。夏休み明けにはもっと楽しくできるようになりたいのですが…。
回答者 太田一徹さん(北海道子どもセンター研究員)
A そうですね。せっかく始まった学校生活が、今までとは違う毎日になってしまいましたね。楽しみにしていた運動会や遠足、学習発表会などの学校行事も中止になったり、延期で簡単な内容になったり、という状況ですものね。
4年生の時まではきっと、友達とハグし合ったり、顔をつきあわせて笑い合ったり…。それが、元のようにはできなくなってしまったのですね。同じように感じている人はたくさんいると思います。
では、その不安な気持ちを友達と話してみてはどうでしょうか。心配なことを自分一人で抱え込むことは、もっと不安を大きくします。「私だけじゃなかったんだ」と安心でき、元気もわいてくるのではないでしょうか。
相手は人の命や健康を脅かすウイルスなのですから。しかし、そのことで友達との関係、人と人との関わりが薄らいでしまってはなりません。こんな時だからこそ、これまで以上に心を通じ合わせて生きていくことが大切なのです。
直接話すことが難しい今、友達との「交換ノート」もいいですね。文章で表現することは、自分や相手の思いも深く理解し合えるものです。自分の思いを担任の先生に伝える場合にもいい方法だと思います。
先生は毎日「密にならないように!」と声をかけたり、放課後には校内の消毒をしたり、遅れた授業を進めなければと、つらい思いをしています。先生もあなたたちの思いがわかるとうれしいし元気が出てくるはずです。手紙を書いたり、宿題の課題に添えて出してもいいですね。きっと先生もいっしょに考えてくれますよ。
同じ思いの友達や先生、大人がいれば、その環境の中でもよりつながり合え、楽しい取り組みや生活の仕方も見つかるでしょう。さらにすてきな友達との関係も生まれてくると思います。
質問は過去の相談事例や投稿を基に再構成しています。