Q 私にはとても仲の良い友だちがいます。小学5、6年生ではクラスもクラブも同じでした。中学校の学校見学会の時には、一緒に吹奏楽部に入ろうと話し合いました。新型コロナウイルスでの長期休校後、私は自分の一番興味のある吹奏楽部に決めました。でも、友だちはいろいろ考えて別の部に入ることにしたとのことです。同じ部にしたほうがよかったのか迷っています。
回答者 原田勇さん(北海道子どもセンター相談員)
A 中学に入ると、学校の勉強も忙しく、塾に通ったりする人も多くなり、ゆっくりと心や身体を休めることが難しくなってきます。友だちの大切さを感じる時に部活が別々で、友だちがいなくなるのは不安で心配があるのでしょう。
お話を聞くと、あなたはピアノを弾いたり、リコーダーを吹いたりすることが大好きで、中学校では吹奏楽部に入ると決めたのですね。大切な友だちのことを考えながらも自分の一番興味のあること、したいこと、やりたいことを選んだのはとても素晴らしいことだと思います。
友だちもきっと自分が今やりたいことを選んだのでしょう。幸いその友だちとは住んでいる家もそう遠くはないとのことなので、忙しいとはいえ、時間を見つけて会ったり、電話でつながったりもできます。
ある有名な音楽家は、次のように語っています。
「吹奏楽は音を出すことによって自分を表現し、周りの演奏者と協調することも意識していく。そのことが多様な世界を受け入れる心を育てる」と。
吹奏楽の魅力を的確に表現する言葉だと思います。だから、あなたはきっとまた新しい友だち、新しい世界をつくっていくことができると思います。
休校後、6月から学校が始まり、あなたは部活再開を前に入部申込書を提出したけれど、まだまだ迷っているのですね。これからもあなたは、どう判断したらよいのか、どちらを選んだらよいのかの場面に何度も出合うと思います。
迷いは人を成長させてくれます。迷いながら、悩みながら自分の思いを大切に行動していってください。
今回の迷いが、あなたを成長させる良い機会になることを願っております。
質問は過去の相談事例や投稿を基に再構成しています。