Q ぼくは給食を食べるのがすごく遅いんだ。それに好き嫌いもいっぱいある。嫌いなものが出た時は、いつも残してしまう。3年生になってから「時間内に食べなさい」「残さず食べなさい」と、先生に厳しく注意されるようになった。だから、だんだん給食時間が楽しくなくなってきたんだ。どうしたらいいのかなあ。
回答者 那須野郁子さん(北海道子どもセンター相談員)
A そうだったの。心配なことを書いてくれてありがとう。私も小さい頃、ニンジンが大嫌いでした。あのにおいが嫌でした。でも大人の今は大好きです。小さい時に苦手でも、いつの間にか食べられるようになる物っていっぱいあるから大丈夫。安心してね。
私が小学校の先生をしていた時にもシイタケ、ピーマン、キャベツ、トマトなど野菜嫌いで困っていた子にたくさん出会ったよ。「無理しなくてもいいよ」と言っていたのだけどある日、「食べられた」と喜んで教えに来てくれた子がいたの。その子の舌の上にキャベツの千切りが1本のっていました。それから千切りが出るたびに一本一本増やしていって食べられるようになったの。
2年生の時にミニトマトを育てたことがありました。小さな種からいっぱいの実ができて、家族の人に喜ばれ、うれしくてうれしくてそれまで食べられなかったトマトが大好きになってしまった子、高学年になって自分の嫌いなピーマンを育ててみたら「甘くて」、生で食べてしまうほど大好きになった子など何人も見てきたよ。
自分で育ててクラスのみんなと一緒に食べるとおいしくて、不思議と好きになってしまうんです。自分で育ててみたり、栄養士さんが工夫してくれたいろいろな食べ物にちょっと頑張って挑戦しているうちに、きっと苦手が減って好きな食べ物が増えてくると思うよ。
このほか、時間内に食べるには給食時間が短いと感じることも、みんなが困っている問題かもしれないね。3年生になったので嫌いな物を「自分で食べられるだけ盛りつける」とか「時間を生み出す給食当番のやり方」など、自分たちに合ったルールを先生や友達と一緒に考えてみましょう。みんな給食が楽しくなるといいですね。いっぱい食べて大きくなってください。
質問は過去の相談事例や投稿を基に再構成しています。