Q 娘は小学1年生です。学校が好きで休まず登校していますが、担任の先生から忘れ物が多いこと、疲れてくるとイライラして友達に当たることなどの連絡が入ります。学校からのお便りも娘が持ち帰らないことや、仕事の忙しさで見逃してしまうこともあります。どうしたらよいでしょうか。
回答者 太田一徹さん(北海道子どもセンター研究員)
A 娘さんを心配される気持ち、よくわかります。仕事をしながら1人でお子さんを育てることは、並大抵のことではありません。お父さんの愛情に包まれているから、学校が好きで通えているのでしょう。
この3年、コロナ禍で幼稚園、保育園でも直接人と関わることに多くの制限が加わりました。その分、小学校では友だちとぶつかったり、抑えられない自分の感情と向き合ったりしているのかもしれません。
それだけに、お子さんがほっとできる家での時間が大切になります。忙しいお父さんにとって娘さんとの時間を取るのは大変で、心の余裕もないかもしれませんが、短時間でもじっくり話を聞いたり楽しく会話したりできるといいですね。
食事、入浴と追われ、話を聞けなかった時には、お手紙を書いてはいかがでしょう。毎日顔を合わせていても子どもにとってはうれしいもの。「お父さんは私のこと大事に思っているんだ」と感じると思います。そんな安心感・満足感が小さな課題やトラブルを乗り越える力になります。
忘れ物を減らすには時間がかかります。家庭で「わすれものへらし大作戦」と銘打って楽しみながら取り組み、減ってきたら「やったね!」と喜び合うのはどうでしょう。一緒に喜んでくれる人がいると自分から「もうちょっと頑張ってみようかな」と思うものです。
担任の先生との関係も大切です。気になる事、心配な事があったら電話や連絡帳などで相談してみましょう。子育てが大変な実情をざっくばらんに話してください。先生にとっても家庭での様子を知ることで距離が近くなります。
相談され、頼りにされて嫌な気持ちになる先生はいないでしょう。きっと互いに安心できます。簡単に解決策は見つからなくても、安心のパイプをつなぐことが、一緒に子どもを支えていく大きな力になります。
質問は過去の相談事例や投稿を基に再構成しています。