小学3年の娘は、買い物などで一緒に外出すると、よく「疲れた」と言います。家に居てもソファに寝転んだり、食事の時の姿勢も疲れた感じで気になります。「最近の子どもの体力が低下している」と聞くと、娘の体力が気になってきました。学校での様子を聞くと、楽しいと話してくれるのですが…。

回答者 原田勇さん(北海道子どもセンター相談員)

  楽しく学校に通っているのは親にとってうれしいことですね。でも「疲れた」という言葉や家でごろごろしているのはなぜか、まずはお子さんにじっくり聞いてみましょう。
 子どもには、次に進む力を蓄えるため休息をとったり、ゲームをするなど余暇を楽しむ権利があります。そうした休息は必要です。
 また「学校は楽しい」と話してくれても、勉強や友だち関係で困っている事があり、それが言葉や態度に表れているのであれば、まずそちらを解決しなければなりません。
 それらの心配が特になく、親子で「体力をつけることが必要だね」という気持ちになれば、体力アップに取り組んではと思います。子どもに体力をつけさせるには、次のようなことが考えられます。
 まずは、今の子は忙しく時間がないといわれますが、公園などで友だちと楽しく遊ぶこと。二つ目は例えば玄関の掃除をする、ごみ出しをするなど家族の一員として、体を動かす仕事を責任を持ってすること。
 三つ目は目標を持って運動すること。例えば縄跳び、バドミントン、サイクリングなど自分の好きな運動に取り組む。その時に小さな事でよいから目標を立てると良いです。目標を達成すれば充実感を味わい、自信がつき、自己肯定感が高まるでしょう。
 急に一人では運動できないかもしれません。その場合、親子で取り組むのがいいですね。以前、私が小学校高学年の担任の時に、夕方お母さんと一緒に学校の周りを走っている男の子を見ました。教室で仕事をしていた私は「頑張って!」と声をかけたことがあります。その子は体力テストの成績を高めようと走っていたのでは、と思います。
 子ども時代にしっかり体力をつけることは、健康な身体の成長や心の発達にとって大変大切なことです。

 質問は過去の相談事例や投稿を基に再構成しています。