活発で学校が大好きだった息子が「学校がつまらない」と、しきりに言うようになりました。聞いてみると「前だったら、中休みにいっぱい遊べたのに」「先生も一緒に遊んでくれたのに」「放課後だって楽しかった。先生やみんなでおしゃべりしたり、ふざけたりできたのに」などと言います。こんな息子の思いを、どうしたらよいのか困っています。

回答者 那須野郁子さん(北海道子どもセンター相談員)

  息子さんの言う「前だったら、楽しかった」の一つ一つがもっともなことで、そんなモヤモヤをお母さんにぶつけているのでしょうね。大人の私たちでさえ、新型コロナの感染から身を守ろうと、どんどん行動を狭めてストレスをため込んできたと思います。子どもたちも、学校生活の中で出てくるいろいろな制限をずっと守ってきたのですから、その気持ちがよく分かります。
 息子さんの「友だちと思い切って遊びたい」「友だちと自由に話して楽しみたい」という訴えは、多くの子どもたちの心の底でため込んでいた願いではないでしょうか。どれも子どもたちにとっては大事なことです。「学校がつまんない」と言えた息子さん、そして子どもの言葉をしっかり聞き取ってあげたお母さんは素晴らしいです。息子さんの訴えは大事な事に気づかせてくれました。
 まず、息子さんに「友だちと話し合ってみたら」「先生にもそんな気持ちを聞いてもらったら」と、提案してはいかがでしょう。お母さんも息子さんの様子を手紙に書いて、思い切って担任の先生に相談するのも良いかと思います。
 長びくコロナ禍の中で、先生方も日々大変な忙しさに追われてきました。そんな中で先生方は、子どもたち同士が関わり、自主的な活動ができる機会を創り出そうと、工夫を重ね模索してきました。場合によってはマスクをはずしてもよくなるなど、少しずつ元に戻りそうな状況です。この機会に改めて、担任の先生や他の保護者の方たちと、学校生活のあり方を考えてはいかがでしょうか。
 どんな小さな取り組みでも、一歩前に進むことができれば子どもはもちろん、先生も親たちも元気になれると思います。

 質問は過去の相談事例や投稿を基に再構成しています。