【設問のねらい】
裁判員制度について、国民の司法参加の意義について考察できるようにし,国民が刑事裁判に参加することによって、裁判の内容に国民の視点、感覚が反映されることになり、司法に対する国民の理解が深まり、その信頼が高まることを期待して裁判員制度が導入されたことについて理解できる。
(中学校学習指導要領(平成29年告示)解説 社会編 P.156参考)


【解答例】
(1)
●裁判員裁判の初公判から判決までにかかる日数「実審理期間」が、制度初年と比べて5倍近くまで伸びていること
●裁判員候補者に選ばれて辞退した人の割合が7割近くいて、仕事や家庭の事情を抱える多くの人が裁判員裁判に参加しにくくなっていること

(2)
●裁判員裁判は重大な刑事事件を扱う上、市民の考えを取り入れるためには評議を充実させる必要があり、実審理期間がある程度長くなるのは仕方ない
●あまりに長くなると日常生活にも影響してくる。仕事や介護、育児などの事情を抱える人達を社会全体で支える仕組みづくりが今以上に必要