【設問のねらい】
国政・地方政治を問わず、近年投票率の低下、とりわけ若い世代(10代・20代)の投票率の低さが課題となっている。政治はだれのために行われているのか、政治について国民の1人としてどうかかわるべきなのかということについて、今回の統一地方選挙の投票率の記事を読んで、やがて主権者となる児童・生徒に、自分と政治とはどうかかわっているのか、どうつながっているのか、を改めて考えてもらいたいとの思いでこの記事を選択し、設問を設定しました。
中学校指導要領(平成29年告示) P154、P157参照
【解答例】
(1)
なぜ有権者の約半分の人が選挙で投票していないのか不思議に思う。政治とは、誰のために、何のために行われているのかを、18歳以上の有権者の約半分の人たちがどうでもいいと考えているのだろうか。
など
(2)
参政権が憲法によって保障されている主権者である国民が、投票を通じて直接意思表示を行うことができるほとんど唯一の機会。
(3)
投票率の低下が続くと、投票に行った限られた人たちが支持する人達が議員や首長などになって政治にかかわることになり、本来は多様な立場の様々な考えを持った議員などが意見を出し合って国会や議会で慎重に行うべき議論が、活発に行われなくなるなどの問題が生じる恐れが考えられる。現在、多くの国を動かしている基本的な政治の仕組みは民主主義に基づくものだが、多くの国民が支持する政策を実施していくという民主主義の仕組みを維持するためには、国民の積極的な政治参加はとても重要なことだと思う。
若い人たちの投票率が低いと、若い人たちの意見があまり反映されない、年寄の考えに基づく政治が行われる可能性かある。
など