Q 高校を卒業して1カ月、振り返ってみると、友達と一緒にお弁当を食べたり、アイドルやおしゃれ、男子のうわさ話をしたりしたことなどが思い出されます。でも、いつも私はその場の空気を読んで相づちを打ち、本音や反対意見は言えませんでした。悩みや困ったことは父か母に相談してきました。高校3年間うわべだけの友達はいたけれど、これからは「ホントの友達」がほしいのですが…。
回答者 池内省子さん(北海道子どもセンター相談員)
A 私はバスの中や待合室で女子高生が数人でおしゃべりしているのを見かけることがあります。みんな笑顔で楽しそうなのですが、友達に気をつかったり、その場の空気を読んだりしながらするおしゃべりの場合もあるのですね。
でも、そういうことってありますよね。反対するのは難しいから、その場の雰囲気に流されてしまったことに疑問を持つことができたあなたは素晴らしい。調子を合わせなければ仲間として認めないのなら、それは本当に理解し合える仲間ではありません。違う意見をお互いに出し合って、いろいろな立場があることを学んで成長していくのが、本当の友達だと思いますよ。
友達をつくるには、相手の話を耳も心も傾けて、ひたすら熱心に聴いてあげることが大事です。安心感や信頼感が生まれれば、良い友達関係が築けます。
あなたは高校時代の友達をうわべだけの友達だったと言いますが、そうとばかりは言い切れませんよ。これから何年後、何十年後かに親友になれる「ホントの友達予備軍」だと思います。
あなたは今まで、悩みや困ったことをお父さんかお母さんに相談して解決してきたのですね。確かにこの頃は友達のような親子関係が指摘されていますが、いつまでもそうはいきませんよ。自立した姿を見せるのも親孝行です。
高校時代を振り返り友情について考えてみるのは、これからの人間関係にとってとても大事です。本当の友達を望むようになったのは、あなた自身が成長したからです。今後は困っている友達を支えたり、自分が困ったときに相談にのってもらったりしながら関係を広げていってください。友達、友情は生涯の宝物だから。
質問は過去の相談事例や投稿を基に再構成しています。