先日、髪形を2ブロックカットにして登校したら、担任から「校則違反。高校入試の願書の準備もあるし、なんとかしなさい」と言われてしまいました。これまではなんとか言い訳すれば担任の先生はかばってくれていたように思いますが、今回は、他の先生に強く指摘されたようです。僕は納得できないのですが…。

回答者 国保いずみさん(北海道子どもセンター研究員)

  2ブロックは、頭頂部から耳の上くらいまでの髪は長めにし、そこから下を刈り上げにする髪形ですが、最近若い人の中では、長さが極端でない程度の2ブロックはかなり一般化してきていますよね。
 周りからどう見られるか一番気になる中学生にとって、特に髪形は大きな関心事だと思います。その中で、自分らしい髪形にしたいというのはとても自然なことであり、それは一人一人の権利です。
 でも、日本の中学校には、髪形についての「校則」や「生徒心得」がある学校が多く、ほとんどの学校が「中学生らしい頭髪」という表現で書かれていると思います。しかしその「中学生らしい」という表現は、時代によって変化したり受け取り手によって違いがあるものですよね。
 そこで、「あれ? どうしてだろう?」と思ったり、それを他の誰かに聞いてみたりすることは、とても素晴らしいことです。「校則」は生徒がただ何も考えずに従えばいいというものではなく、自分はどう考えるのか、なぜこの校則があるのか、その意味や必要性も含め考え理解納得できることが必要だからです。そしてそのためには、先生も、生徒が理解できるように丁寧に説明することが望まれます。
 中3のこの時期は「進路写真」を撮る時期でもあり、今回はそういう事情を考えた指導だったのかもしれませんが、もう少し先生と話し合ってみたらどうでしょう。また、クラス内や家族の人とも話題にして、意見を聞いてみるのもいいと思います。
 「校則」は、時代と共に常に見直されなければならないものです。合理性に欠けると思う校則については、生徒は当事者として積極的な意見表明をし、大人はそれにしっかり応答することが大切です。未来を作るのはあなたたちなのですから。

 くにやす・いずみ 北海道子どもセンター研究員。元小中学校の養護教諭。1959年、日高管内平取町生まれ。

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