Q 最近、夜に考え込んでしまうことがあります。自分ってどんな価値があるのかなぁって。そんなとき辛くて思わず自分を傷つけてしまうことがあるんです。傷つけなくてもよい自分になるためには、どうしたらいいですか。
回答者 大口久克さん(せたな町教委生涯学習指導主事)
A 言葉にできないしんどさをたくさん抱えて生きてきたんですね。少しでも楽になる方法を探してきたんだと想像しています。
精神的ストレスから自分を傷つける人は、あなただけではありません。中高生では10人に1人いると言います。つらい気持ちや強いストレスを少しでも和らげたいという思いからの行動なのかと感じています。あなたの心が何らかの形でSOSを出しているんですね。
どうしようもなくなって傷つけてしまう。そんな今の自分を何とかしたい。そう思っての相談でしょう。でも悩みや困りごとを乗り越える力は、実は誰にでも備わっているものです。
どうしても傷つけたくなったらその思いを書いてみる。日記でもいいのかもしれません。心の整理につながります。そして、傷つけてしまったらその部分にそっと手を当てて自分の体をいたわることも大切です。自分が自分で「手当て」するのです。
何よりも大切なのは、あなたの心のモヤモヤは自分ひとりで解決しなくてもいいということ。自分が信頼できる人に頼りながら相談してもいいのです。誰かに助けを求める。それは本人の心が弱いからではないのです。困った時に周囲に助けを求めるのは恥ずかしいことではありません。
あなたの周りには話をいっぱい聞いてくれて、寄り添ってくれる人が必ずいます。その人たちとやりとりを繰り返す中で、つらい気持ちが和らいでいくものです。周りに頼りながら「安心して悩む」。今のあなたにはそのことが大切ではないでしょうか。
誰かに頼ることであなたの心に広がる安心は、自分が自分であってよいという実感を膨らませます。解決のエネルギーとなる安心で心が満たされたとき、心のモヤモヤは傷つける行為だけで解決しなくてもよいと思えるようになりますよ。
そして、今の苦しみやつらさの経験はやがてあなたの優しさにつながっていくものです。
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小中高生や大学生、保護者の悩みと、解決に向けた考え方を過去の相談事例などをもとに紹介します。