Q 息子には自分の中で決まったルール、ルーティンのようなものがあり、朝起きると食事や着替えを決まった順序でしないと不機嫌になってしまうことがあります。小学校でも自分のやり方でできなかった時に、大声を出して泣いてしまうことがありました。息子が将来社会に出ていった時、社会のルールにうまくなじめるのだろうかと心配になります。親として息子に対してどのように接したら良いでしょうか?
回答者 指方賢太さん(北海道大学大学院教育学研究院助教)
A ご相談ありがとうございます。お家や学校の中で息子さんが自分なりのやり方でできないと不安定になってしまうのですね。そうしたお子さんの様子を見ていると、将来社会の中でうまくやっていけるのかと心配になるのは、親としてとても自然なお気持ちだと思います。
息子さんが同じやり方にこだわる背景として、同じやり方をすることで自分なりに安心を得ようとしている場合があります。思っていたことと違うことが起きると、とても不安になるので自分で自分を安心させるため、いつもと変わらないやり方をしているのかもしれません。
そのため、まずは息子さんが安心して自分のやり方でできるように、学校の先生などの周りの方の協力を得ながら環境を整えてあげると良いかもしれません。
また、息子さんの不安な気持ちを和らげるために今から何をするのか、次に何が起こるのか、といったことを絵や写真など、目で見て分かる形で伝えてあげると、安心できる場合があります。
一方、自分のやり方ができない場面もあると思います。そのため、少しずつ息子さんができることを増やしていくことも大切ではないかと思います。例えば、朝起きた後に「洋服を着る」→「特定の椅子に座る」→「好きなシリアルを食べる」といったやり方があるとすれば、どこか1カ所だけを変えてみて(例えば、好きなシリアルに別のシリアルを混ぜてみるなど)、それ以外は同じにしておくなどが考えられます。
そうした経験を通して、将来に向けて息子さんが許容できるものを少しずつ増やしていくことにつながるのではないかと思います。
さしかた・けんた 1996年生まれ。九州大学で修士号・博士号を取得。福岡市のクリニックや児童養護施設で心理支援に従事し、2025年から現職。
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小中高生や保護者のよくある悩みと、解決へ向けた考え方を過去の相談事例などを基に紹介します。