息子は、この春小学2年生になりました。1年生では学校に慣れ、張り切って進級したのに、帰宅すると「疲れた」と言ってまずは寝てしまいます。クラスはそのままでしたが、担任が変わりました。緊張する日が続いているようです。「先生が怖い」と言うこともあります。不登校激増のニュースを見聞きすると、このままで大丈夫なのかとても心配になります。

回答者 那須野郁子さん(北海道子どもセンター相談員)

  息子さんの様子にモヤモヤされているお母さんの不安な気持ちが伝わってきます。
 学校で頑張って勉強したり、友達といっぱい遊んだりしているからこそ「疲れた」と、ぐったりするのだと思いますよ。
 今は、担任が1年ごとに変わる学校が多くなってきています。2年生の国語では、新しい漢字が160字と一気に多くなります。算数でも1学期に「時刻と時間」「長さ」「水のかさ」などの新しい内容が入り、後半は「かけ算九九」もあります。そんな中、新しい先生なりに、しっかり教えようと気合が入っているのかもしれません。息子さんは、学ぶ量が多くなった授業で頑張っているのです。
 息子さんの学年は、コロナがまん延した数年間、モノや人に直接触れる体験が制限され、言葉や人との関わり合いを十分身につけられずに幼少期を過ごした子どもたちも少なくありません。友達とうまくつながれず、言葉で気持ちを表せないため、暴力を振るってしまうこともあります。
 そんな時、先生が大きな声で厳しく指導すると、周りの子どもたちも不安になってしまいますね。
 優しい性格の息子さんは、そういう状況に緊張してしまうのかもしれません。家に帰って「疲れた」「先生が怖い」と言えたことはとても大事なことだと思います。息子さんの気持ちを受けとめ、家でゆっくり休ませてあげてください。学校は、さまざまな体験をしてゆっくり成長していける場所です。きっと元気に登校していけると思いますよ。
 帰宅してからのんびり安心できる場所があるといいですよね。できればママ友など保護者同士でつながって、息子さんや友達が一緒になってゆったり食べたり遊んだりする場づくりに挑んでみませんか。

 小中高生や保護者のよくある悩みと、解決へ向けた考え方を過去の相談事例などを基に紹介します。