Q お母さんは毎日「そんなこともできないの」「まだやってないの」「早くしなさい」って、注意ばっかりです。いちいち言ってきて、すごくうるさいです。はっきり言ってウザイです。注意されるとかえって、やる気がなくなってしまいます。だから私は、お母さんに文句ばっかり言ってケンカになります。親に怒られてばかりいる私は悪い子ですか。
回答者 及川宣史さん(北海道子どもセンター子どもの権利委員)
A 1人で悩まずに、よく相談してくれましたね。親に怒られたり反抗したりすることは必ずしも悪いことではありません。
人間は成長するにつれて自分の気持ちを意識することができるようになります。これを、むずかしい言葉で“自我のめざめ”といい、3歳前後に自己主張が強くなります。これが第1反抗期です。そして小学校高学年になるころ第2反抗期がやってきて、自分と他人は違う、という思いがより強くなり、口答えや文句が多くなるのです。
あなたが親に反抗できるのは成長している証拠ですから安心してください。「自分はこれでいいのかな」と、冷静に自分を振り返ることができているあなたは、すてきだと思います。
でも、注意されたり怒られたりするよりは、ほめられた方がうれしいですよね。さて、どうしましょう。
なぜお母さんが注意するのか考えてみたことがありますか。きっとお母さんは、あなたが人生で失敗しないかと心配し、正しい道を教えなくてはと、こまごま言うのかもしれません。あなたを愛しているからこそ強く言うのだと思います。
あなたは高学年なのですから「わたしはもう高学年だよ」とアピールしてみてはどうでしょうか。つまり「私はこれから〇〇する!」というような宣言を2、3してみてはどうでしょう。そして実行するのです。
お母さんは「わが子は成長しているなあ」と感じるにちがいありません。
担任の先生や友だちに自分の気持ちを話して、助言をもらうのも良いことだと思いますよ。
さあ、明日からプラス思考で進みましょう!
おいかわ・のりふみ 北海道子どもセンター子どもの権利委員。元札幌市立小学校教諭。1950年、札幌市生まれ。
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小中高生や保護者のよくある悩みと、解決へ向けた考え方を過去の相談事例などを基に紹介します。