ママが病気で亡くなりました。半年前です。月命日には、ママのお友達がお花を供えに来てくれ、いろいろ話をします。そんな時、私はママのことを思い出します。でも、もう声を出して泣くことはなくなりました。自分が少しずつ変わっていく気がします。私は、おかしいですか?

回答者 秋田一臣さん(北海道子どもセンター相談員)

  そうですか。闘病していたママを失い、心にぽっかりと穴が空いたお気持ちを思い、私も心が痛みます。
 でも、あなたの質問に接して明確になったことがあります。自分のことをおかしいのではと見つめるもう一人のあなたがいます。つまり、思考をより深めていっているのです。そのことが分かり、安心しています。
 大丈夫です。何もおかしいことはありません。あなたは今の自分を確かめ自身の気持ちを整理できています。そして文章に表し、伝えてきているではありませんか。
 肉親を失うことは、大きなショックです。大人にとっても同じです。そして肉親の死は、誰にでも遅かれ早かれ訪れることです。あなたも、そのことに気付いてきているのではありませんか。そう思って「大丈夫です」と答えさせていただきました。
 あなたのママは病気と闘っている間も友達との時間を大切にして、一緒に散歩したり、スキーにも行ったそうですね。強い人だったのだろうと思います。
 ママのお友達は、あなたの知らないママの様子も話してくれたとのこと。あなたはそんな会話から、ママが何を大切にしてきたかを知り、お友達から愛されていたことを実感できているのではないでしょうか。
 そんなことを経て、あなたは少しずつ元気になっているのではと思います。そんなあなたを見守っている人たちもいるはずです。
 どうぞ自分を変だなどと思わず、安心してこれからの中学校生活を楽しんでください。そしてママの分までたくさんの人たちとすてきな出会いを体験してください。

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