小学4年の子どもの学級のことです。子どもの話では授業中に私語が飛び交い、立ち歩く子もいますし、友達同士でもめ始める時もあります。担任の先生は優しく声をかけるのですが、なかなか収まらないそうです。このままにしておいてもいいのか悩んでいます。

回答者 加藤良平さん(北海道子どもセンター運営委員)

  親としては、この状態から早く抜け出してほしい、しっかり勉強できるようにしてほしい、友達とも楽しく遊んでほしいなどと思うのは当たり前です。本当は子どもたちもしっかり勉強したい、先生もしっかり教えたいと思っています。その願いと裏腹に現実はうまくいっていないのですから、皆悩んでいます。
 子どもたちは学習のルールや友達との付き合い方などを、学校に入学してから少しずつ学びます。大人から見れば当たり前の、授業中は座っていることも、先生の指導があって初めてできるのです。また子どもたち一人一人考え方も違うので、違いをどうやって折り合いをつけるのかは、友達同士ぶつかり合いながら学んでいくのです。
 この3年間はコロナ禍で、友達との関係は希薄になり、話し合いもあまりできていません。先生方にとってもこんな経験は初めてなので、戸惑いの毎日でしょう。それが現実の姿です。
 まずは担任の先生と親たちで話し合ってみませんか。先生を責めるのではなく、一緒に子どもたちを育てていくというスタンスが大切です。親が家庭ですること、できることは何かをはっきりさせ、先生と一緒に取り組むことが、先生と親との信頼関係を向上させることになるでしょう。その上で定期的に先生と懇談し、子どもの成長したところを見つけ出し、子どもを励まし続けることが、次の成長を生み出すでしょう。
 さらに学校には子どもたちが落ち着くまでの間、教室に複数の先生に入ってもらえるようにお願いしてみませんか。先生方が足りなくて全ての時間に複数の先生が入ることはできないでしょうが、できるだけ多く複数の体制が取れるようになると、子どもの良いところもたくさん見つけてあげられるようになります。
 先生との協力体制がとれれば、子どもたちの少しの成長でも先生と一緒に喜び合えるようになるのではないでしょうか。

 質問は過去の相談事例や投稿を基に再構成しています。