息子のことです。身の回りの物をなくすことが多いので本人も私も困っています。先日は家の鍵をどこかでなくし、騒動になりました。何か対応策はないでしょうか。

回答者 伊藤崇さん(北海道大学大学院教育学研究院准教授)

  鍵の事件はさぞや大変だったことと思います。
 持ち物をうっかりなくしてしまうことは誰しも覚えのあることでしょう。かく言う私も、十数年前ですが、財布をなくして大騒ぎをしました。
 まず、家の鍵や財布といった大事な物については、なくさないようにすることが第一です。そのためには、使い終えたらいつでも決まった場所に置いておくことがとても大事です。
 家の中なら玄関の棚、外出時ならいつものバッグの内ポケットなど。意識しなくてもその場所に保管できるよう、体にしみこませるしかないように思います。体にしみこむまでは、まわりの大人が気づいたら声かけをしてあげるのがいいでしょう。
 学校で使う消しゴムやノートなどをなくしたのでしたら、お子さんといっしょにそれらを探す作業を楽しくできるように工夫してみてはどうでしょう。大人はつい、どうして何度もなくすのだろうと、イライラしてしまうかもしれません。
 ですが、なくしてしまったという現実は変えようがありません。そこから出発して、その現実をできるだけ楽しいものに作り替えてみてはいかがでしょうか。
 私の場合は、家族が物をなくしたら、「宝探しゲーム」を始めます。なくした物を誰が最初に見つけるかを競争するのです。そのついでに部屋の片付けもしながら行うと、脱ぎ捨てた服の下や本と本の間にはさまっているのを見つけることがしょっちゅうです。
 もちろん、朝の忙しいときに「なくしちゃった!」と言われたら、どっと疲れてしまうのも、よく分かります! ただ、その現実をケンカに変えることもゲームに変えることも私たちにはできます。まずは一呼吸置いてお子さんのお話を聞いてみてはいかがでしょうか。
 ちなみに、私がなくした財布ですが、布団の入った押し入れから出てきました。困ったものです。

 質問は過去の相談事例や投稿を基に再構成しています。