リテラシー教材 高校生作成*童話やゲーム 東京で報告会
掲載日:2026.03.30
フェイクニュースが広がる時代に、高校生がメディアリテラシー育成の教材作りに取り組んだ報告会が東京で開かれた。
日本NIE学会企画委員会と愛知教育大などの主催で3年間にわたり実施。2月15日に開かれた報告会には全国6校の生徒や教育、インターネット、マスコミ関係者らが集まった。企画委担当者が、3年間で延べ200人以上の生徒が参加して30以上の授業・教材案を作ったことを報告。各校の複数のグループが本年度の発表を行った。
上野学園高(東京)のグループは、高校生らが幼稚園や保育園の園児向けにリテラシーを学べる童話を作り、倫理観やルールを身につけてもらうことを提案。3年生の川口瞬浬(しゅんり)さんは「どうしたら伝わるか考えることで、自分たちの学びにもつながる」と話した。
京都先端科学大付属高は選挙の投票行動を考えるゲームを作った。「A候補に裏金疑惑がある」など、流れて来る情報カードを拡散するかスルーするか検証するか見極める。
ゲームづくりを通し、交流サイト(SNS)で簡単に入手できる刺激的な動画を超えて、選挙公報などから得る情報の意義に気づき、「退屈に耐える勇気」と「『楽』を疑う」ことをポイントに挙げた。2年生の三ツ野孝太郎さんは「多くの情報がある中でどうやってゲームにするか考えるのが面白かった」。
奈良女子大付属中等教育学校は、メンバーが作ったファクトチェック問題を同学年の生徒に解いてもらい、実施したアンケートを基に「リテラシー育成は反復することで効果が高まる」と話し「短時間で毎日」のリテラシー学習の意義を訴えた。
報告会の最後には、参加者全員がグループに分かれてメディアリテラシー育成について話し合った。
日本NIE学会長の土屋武志・愛知教育大名誉教授は「SNSの時代の主役となる高校生たちがリテラシーを考える良い機会となった」と振り返った。来年度以降も何らかの形で継続することを検討している。(五十嵐文弥)

報告会で発表する高校生グループ
