日本新聞協会はホームページのNIEサイトで、特設ページ「メディアリテラシーを新聞で学ぼう!」を今夏から公開している。メディアリテラシーの重要性を説明し、教員向けに新たに作成したメディアリテラシー育成のための解説動画を掲載した。

 特設ページはSNS(交流サイト)の隆盛で「情報の公正さ、正確性、責任という価値観が軽視される風潮」が生まれてきた現状に警鐘を鳴らす。一方で新聞社発のニュースは「丁寧な取材に基づく正確な情報をもとに書かれ、何重ものチェックを経て発信される」と正確性を強調。専門家のインタビューも掲載した。

 さらに教員向けの「動画・NIEはじめの一歩(メディアリテラシー編)」では、日本新聞協会の関口修司NIEコーディネーターが、具体的な授業方法を解説。「ネットやAI(人工知能)の功罪に関する記事を活用してネット社会での生き方を学ぶ」「複数の新聞を読み比べる」「新聞情報とネット情報を比較し、それぞれの特質を理解して活用の仕方を学ぶ」など六つの事例を示した。

 その上でメディアリテラシーを育成して「情報の真偽を見極め、価値を判断して選択し、偽情報に遭っても被害を最小限で食い止める力が必要」と説明。新聞の情報を通じて「偽情報への免疫力を備えた情報的に健康な体を育もう」と呼びかけている。(福元久幸)