投票先 新聞読み考える*札幌東高、参院選前に催し
掲載日:2025.07.28
新聞記事を読んで選挙での投票を考える催しが札幌東高で開かれ、1~3年生18人が選挙と情報について学んだ。10年前の公選法改正で選挙権年齢は18歳以上となり、同校図書局が「情報収集の仕方を学んで投票率を上げることが重要」と企画。20日投開票の参院選前の16日に行った。
「新聞を読んで選挙に行こう」と題して、北海道新聞社みらい教育推進室の佐々木学室次長が講話し、国会は衆議院、参議院の二院制であることや、それぞれの特徴を説明。「私たちは社会のあり方を自ら決める『主権者』であり、選挙は主権を行使して政治に参加する一歩」と伝えた。
続いて、各自が関心ある記事を切り抜いて作る「まわしよみ新聞」づくりに挑戦した。用意されたのは道新と朝日、読売など6紙の公示後の紙面。3、4人の班に分かれた生徒たちは思い思いに記事を切り抜き、グループ内でその記事を選んだ理由を話した。
生徒が注目したのは給付金や農政など政策に関わる記事から、交流サイト(SNS)の影響に関するルポやファクトチェックまで多種多様。班ごとに切り抜いて模造紙に貼り、コメントやイラストを書き込んで完成させた新聞を発表した。
北海道新聞のおことわり「候補者の扱いについて」を切り抜いた2年の川浪一輝さんは「普段、選挙について他人の考えを知ることはないが、選ばれた記事はさまざまで興味を引かれた」。選挙権を持つ3年の堀内蓮さんは「紙の新聞で見ると内容が目に入りデジタルと違う。よく考えて投票所に足を運びたい」と話した。
催しを主催した図書局の続木智彩(さあや)局長(2年)は「政党も政策も多様で、気にすべきことは多い。自分で一から学ぶのは大変で、こうした催しを開いて良かった」と振り返っていた。(五十嵐文弥)

でき上がったまわしよみ新聞を発表する札幌東高の生徒たち