テーマ別新聞キット 授業に使って*日本新聞博物館、全国に貸し出し*能登地震、道新幹線…*全国・地方紙、資料をセットに
掲載日:2025.03.31
日本新聞博物館(横浜市)は、授業で使える新聞紙面や図書資料のセット「新聞博物館学習キット」(愛称・新博キット)を全国の小中高校に貸し出している。授業での新聞活用方法などに悩まないようにと、教員や学校司書らのボランティア14人が作成し、2018年10月から貸し出しを開始。現在も毎月1回集まって新テーマのキット作成を続けている。最新の「能登半島地震」を含め、これまでに12テーマ、137点を取りそろえた。中には「北海道新幹線開業」「東京、札幌、長野オリンピック」など、道内関連キットも6点ある。

全国紙などと共に新博キットの一つに収められている北海道新幹線開業時の道新紙面
新博キットのテーマには「新聞学習」「防災」「台風・豪雨」「コロナと情報」「SDGs」などがある。一つの新博キットに入っているのは新聞や関連書籍、パンフレットなどの資料。例えば胆振東部地震を取り上げたキットは、震災翌日の18年9月7日付北海道新聞の朝夕刊や十勝毎日新聞、苫小牧民報、函館新聞、釧路新聞、室蘭民報、朝日新聞など資料11点をそろえている。
さらにキットの活用プランも添えられ、授業の所要時間や用意する文房具のほか、授業者へのアドバイスも書かれている。「Webサイトや映像資料なども使って、防災に対する意識を高めたい」「全国紙・地方紙などの特色を、北海道新幹線開業の新聞で説明(情報の意義は、立場や地域などによって違うことを確認)」といった内容だ。
貸し出し要望の多いキットは「紙面比較(地方紙の特色)」「鎌倉関連パンフレット資料」「東日本大震災」など。このほか、新聞博物館は返却不要の「同じ日の全国の新聞」「小中学生新聞など」を無償提供している。
*元教員ら作成
キット作成ボランティアの代表を務めるのは、神奈川県内の中学校で国語教諭・司書教諭を務めてきた村山正子さん(70)。「全国から集まる多くの新聞に目を通し、子供たちが興味をもって読んでくれそうな話題を探すのに時間がかかる。同じテーマでも論調が分かれ、いろんな意見があることが分かる記事を選ぶのもキット作成のコツ」と話す。
*活用法も議論

首都圏の教員らが新聞博物館に集い、新博キットの使い方について学んだワークショップ
昨年10月と今年2月には、首都圏の教員らが集まって新聞博物館でワークショップが開催され、実際のキットを手にグループごとに活用方法を話し合った。「紙面に写真が載った著名人の名前当てクイズ作りや、記事の内容を踏まえて写真が載った人物のコメントを考え、吹き出しのように付箋に書き込んで新聞に貼るなど、すぐに使えそうな活用方法を学べた。SDGsの学習にも活用してみたい」と話したのは、千葉県NIEアドバイザーで、24年度は小学3年生の担任をした流(ながれ)雄希教諭(40)。他の参加者からも「たくさんの活用アイデアを聞くことができ、使ってみたい気持ちになった」などの声が寄せられていた。
新博キットは着払いのゆうパックで送られてくる。利用申請はこちらから。(福元久幸)