小学校中学年の娘は、昨年から不登校になりました。今はオンラインで算数と国語の授業を受けています。きっかけは、グループ学習の時にクラスメートから「こっちに来ないで」と言われたことのようです。娘は繊細で感受性の強い子だと思います。これから娘にどのように接していったら良いでしょうか。

回答者 原田勇さん(北海道子どもセンター相談員)

  不登校の理由、背景、状況はさまざまで複雑な場合もありますが、いただいた情報の中で、まずは私なりの考えをお話しします。
 確かに繊細で感受性が強いお子さんのようです。他の子なら受け流してしまうことも受け止めて考え、悩み、周りの人の目を気にするようになっているのでしょう。
 家では体操教室に通い、習字を習うことを自分で考えて選択し、ハムスターに餌を与え、ケージの掃除も自分からしているとのこと。これらをすべて続けるのは誰でもできることではなく、自分のやるべきことを理解し行動しているお子さんです。また家族の帰宅を心配したり、ケーキを作ってくれるそうですね。
 家庭で伸び伸び振る舞えるのは、家族がありのままの姿を受け止め、見守ってくれているという安心感があるからです。これはとても大切で、ご家族に続けてほしい点です。
 今後もいろいろな事に挑戦するのを応援し、成し遂げたときに褒めてあげましょう。小さな事でも成功体験は自信を育て、自己肯定感を高めます。お子さんが今の自分を認めることで、人の目を気にせず行動することにつながると思います。
 今はフリースクールもあり、多様な学び方ができる時代ですが、お子さんは友だちや学級のことを気にしているようですね。学校に行きたい気持ちの表れかもしれません。好きな教科の時間は時々学級に行くとのことなので、その時の様子を担任の先生に聞いてみるのも大切です。
 その上で、カウンセラーや医師など専門家に相談することもご検討ください。「早く学校へ」と焦らず、お子さんの意思を尊重してよく話し合い、温かい姿勢で進めていかれればと考えます。

 小中高生や保護者のよくある悩みと、解決へ向けた考え方を過去の相談事例などを基に紹介します。