Q 小学2年の娘は、入学して間もなく不登校気味になりました。担任の先生とも相談して私が学校の玄関まで送ったり、教室まで一緒に行き、学習を見守ったりしています。最近は教室まで行くことが多くなりました。家では一人でいることを嫌がり、買い物について来たり、パートで働いている職場にもついて来ます。これからを考えると心配です。
回答者 原田勇さん(北海道子どもセンター相談員)
A お母さんのお子さんを心配する気持ちはよく分かります。お子さんにとって、お母さんは最も身近で安心を与えてくれる存在です。お母さんの存在を確認できなければ、不安が高まり、母親から離れられなくなります。
こうした感情は、この年齢の子どもの誰もがある程度持っています。ただ、感情が強過ぎると腹痛や頭痛、おねしょなどの身体的症状を表したり、突然泣きだしたりするともいわれています。また、母親から離れられない子は、友だちと遊ぶなど他の人との関わりを嫌がる傾向があるといわれます。
さて今は、お子さんにしっかり寄り添うのが良いと思います。例えば一緒に料理をするとか散歩に行くとか、たっぷりふれ合い、安心感を与えることです。同時に大切な事は、どんな小さな事でも自分で決定させること。決めた事ができたら「すごいね」とほめてあげる。自分の意志でできたことをしっかり認めてあげることから自信が生まれ、親から徐々に離れていけるきっかけになると考えます。
幸い担任の先生は理解があり、校長先生やスクールカウンセラーの先生も温かく見守ってくれているとのこと。一度担任の先生にお話しして、仲の良い子のそばの席にしてもらったり、休み時間にその子と遊んでもらったりしてはどうでしょう。
こうした周囲の支えの中で、時間をかけながらも、お母さんから徐々に距離を置くことができ、成長・自立していくのではと考えます。もしお子さんの不安が強まり、心配ならば心療内科やメンタルクリニックなど医療機関に相談してもよいでしょう。
子どもは必ず変わっていけると考えます。お母さんも自信を持って、お子さんを信じて支えていってください。
質問は過去の相談事例や投稿を基に再構成しています。