教室から体育館や音楽室、図書室などに行く時、「はい、廊下に並んで」「おしゃべりしないで」と言われて、2列に並んで歩きます。そんな時、友だちと「めんどっちいね」と言っています。1、2年生の頃はそんなこと考えなかったのですが、こんなふうに考える僕はおかしいですか?

回答者 谷光さん(北海道子どもセンター運営委員長)

  なるほど「めんどっちい(めんどうくさい)」ですか。でも、君はちっともおかしくはありません。1、2年生の時に考えていなかったのに「なぜ並ばなくちゃいけないの?」と考えられるようになったのは、君が成長している証拠です。「めんどっちい」気持ちよく分かります。だって一人一人が気を付けて、安全に、周りに迷惑が掛からないように移動できれば、いちいち並んで歩かなくてもいいですよね。
 最近、学校では「○○スタンダード」といって、朝の登校から、下校の時までの約束を細かに決めているところが多いようです。また、コロナの感染対策で移動も給食も掃除も無言でということも多いようです。ある学校のスタンダードには、次のように書かれています。
 <教室移動>行きも帰りも2列に並んで静かに右側を歩く。教室を出る際は机と椅子を必ずそろえる。
 どうしてこうした約束を決めると思いますか? 先生方は、きっと君たちがけがをしないよう、また周りに迷惑をかけないようにとこうした約束をつくっているのだと思います。でも「こういう約束をつくりたいと思いますが、いいですか?」と君たちが聞かれたことはありますか? 私は、こうした約束をつくる時には、子どもたちの意見をきちんと聞くことが必要だと思います。
 スタンダードではないのですが、中学校や高校には「校則」という決まりがあります。最近は、髪形や服装などについて厳しすぎる校則を生徒の意見も聞いて見直そうということも進められています。
 一度、友達と一緒に「こんなこと考えてみたんだけど」と先生に聞いてみたらどうかな。きっと先生も一緒に考えてくれると思うよ。「なぜ?」と考えることは勉強でも生活でもとても大切なことです。

 質問は過去の相談事例や投稿を基に再構成しています。