Q 小2の息子のことです。「早く着替えなさい」「ゲームばっかりしてないで」「宿題やったの」「お風呂入りなさい」「明日の用意は終わったの」など、言わないと動かないわが子にいらいらの毎日。そんな自分が嫌になります。どうしたらよいでしょうか。
回答者 加藤良平さん(北海道子どもセンター運営委員)
A 自分から進んでやってほしいと思うお母さんの気持ちは、多くの保護者に共通するものです。なかなか思うようにならず悩んでいるのも同じです。子育ての悩みは、程度の差こそあれ共通するものが多いのです。
こうしたことは、お父さんなどとは話していると思いますが、それ以外に子どものことを話す知り合いはいるでしょうか。ママ友などと話すと、いろいろなお子さんがいて、親もさまざまな対応をしていることが分かり、心がずいぶんと軽くなります。また担任の先生にも相談し、学級PTAで話題にしてみることもお勧めします。
次にお子さんがどんな人に育ってほしいか考えてみてください。自分から積極的に何にでも取り組む人、明るく元気で友達に優しい人になってほしいなど、さまざまな思いがあるでしょう。一度立ち止まって考えてみませんか。すると駄目な点ばかり目に付いたのに「明るく積極的」「けっこう優しいところもある」などお子さんの良い面が見えるようになり、いらいらした気持ちが変わってくるかもしれません。
そして小言も少し控えてみませんか? 子どもは一時的に困る状態に陥るかもしれませんが、そのことが子どもを成長させるきっかけにもなります。子ども時代の失敗自体が、生きる力を身に付ける大切な学習です。子どもは失敗しながら学び成長します。子どもが失敗しても内心「よしよし。成長しているな」と思ってください。
上手に見守ることができれば、小言ではなく明るい声掛けができます。お子さんが、自分で考えて生きていく力を育んでいけることを願っています。
かとう・りょうへい 1950年、根室市生まれ。宗谷管内の小、中学校で教諭、教頭、校長を務める。その後稚内市の適応指導教室、教育相談所に勤務。
質問は過去の相談事例や投稿を基に再構成しています。