去年の夏、少しおかしな経験をした。
 私がいつも通り、地下鉄に乗って帰っていると、知らないおじさんがそっと現れて、私の隣に座った。
 するとおじさんは私にこんなことを問いかけてきた。「君が明日銭湯に行く確率は?」と。内心「は?」と思ったし、厄介なおじさんに絡まれたと思い、逃げ出したくなった。「ゼロじゃないですかね」と素っ気なく返してみた。すると「何パーセント?」と聞き返され、私はひらめいた。思わず大きな声で「ゼロパー銭湯!」と答えると、おじさんはものすごくうれしそうに「正解!」とだけ言い、地下鉄を降りていった。
 今考えても、おかしな空間だったと思う。だけど、不思議と元気が出ていた。
 なぞなぞおじさん、ありがとう。