文字の多い生涯を送ってきました。毎年4月、配られた国語の教科書を夢中で読み進めたり、あるいはすべて読むのはつまらないとわざと残しておいたりしています。
 そんな私には、近頃気になる話題があります。
 2022年度からの高校の新学習指導要領で、国語の必修科目と選択科目が再編されます。選択科目は論理と実用に焦点を当てた「論理国語」、文学を教材にする「文学国語」など4科目からの選択制となります。文学国語を選択しない人は文学に触れないままになるかもしれません。
 論理国語の新設は論理的思考に欠けた大学生が多いという声が上がったから、と聞きますが、私は変えるべきは授業の内容や質だと考えます。小説や詩に触れない高校生がいくら文章を書いても、語句や行間に意図を込めることも読み取ることもできません。もっと深く考える授業を望みます。日本語の使い手「失格」な若者が生まれゆく未来が恐ろしいです。