新型コロナウイルスの影響で休校が続く小中高校。以前からの投稿者に加え、休校中の在宅学習の子どもたちが直接、ぶんぶんタイムへ投稿を寄せ始めている。理不尽な感染症への怒り、家族への思い、メディアへの興味…。「休校で時間ができたので初めて投稿した」(札幌市内の中学生)という人が目立ち、自宅で書いた作文にそれぞれの思いがにじむ。4月掲載の作品のうち筆者3人に投稿のきっかけや自宅での生活などを聞いた。(渡辺多美江)

※新型コロナ感染予防と休校中であることに配慮し、取材は電話と書面で行い、写真撮影は保護者にお願いしました。

支えられる自分に気づく*道教大付属釧路小学校6年 青戸愛唯(めい)さん(11)=4月8日掲載

 青戸さんは、昨年12月に亡くなったひいおばあちゃんのたくさんの思い出と感謝の気持ちを、「ありがとう」のテーマ作文として冬休み中に書いて投稿した。
 休校中は新聞を毎朝めくって4コマまんがや目に留まる記事を読んでいる。やはり「コロナ」の文字が気になる。「新聞を読むと、記事を書いた人と気持ちが通い合ったような気がしたので、自分も気持ちを表現したいと思うようになりました」
 昨年も投稿し、掲載された。記事は大切にスクラップしている。同居の祖父母も喜んでくれた。「ひいおばあちゃんにありがとうを言いたかった」
 休校中は自宅で家庭学習や家の手伝いをしている。みそ汁を作ったり、お米をといだりもする。本が好きでふだんは公立図書館をよく利用するが、今は家にある本をずいぶん読んでいる。
 友達とも話せない毎日だが「いま私にできることは運動や睡眠に気をつけて健康に過ごすこと」と思う。
 「こんなに長いお休みは初めて。小学校最後の1年間なので、早くいつも通りに学校に行きたい」と話す。毎日のニュースを見て、当たり前のように過ごしてきた暮らしが、実はスーパーや病院などで働くたくさんの人の力を借りていたことに気づいた。
 「コロナが早くおさまって、世界中のみんなが元気に笑顔で暮らせる日が戻るといいなと思います」

複数の情報比べて判断*札幌啓成高校3年 高島来幸(こゆき)さん(18)=4月22日掲載

 高校の新聞局に所属している高島さんは、昨年の全道大会での交流を通して、多様で個性的な高校生新聞に触れたことを書いた。
 「新聞を毎朝読んでいてぶんぶんタイムのことは知っていましたが、休校で時間ができ、初めて投稿しました。『新聞』というテーマが出ていたので、高校生新聞の魅力を伝えたいと思いました」
 新聞局は夏休み前にブランケット判8ページの新聞を作り、例年それが3年生最後の製作になるのだが、今年はめどがつかない。
 文章を書くのが大好きで、小説も書く。昨年まで3年連続で有島青少年文芸賞の佳作に入賞している。「休校で新聞づくりがない分、今は次の有島の応募に向けて考えています」
 新型コロナの影響で「私たちの今までの日常が失われた」と感じる。たとえば「地下鉄とバスで通学していたのが、感染の危険性から利用を避け、行けるところがなくなりました」。
 自宅ではオンライン学習で課題に取り組む。友達とは会えないがLINEで連絡し合う。「ふだんあまりできない皿洗いなど、家の手伝いもしています」
 いろいろな情報に触れ、気づくこともある。「ネットに『安倍首相が緊急事態宣言を解除する』とずいぶん前に流れ、テレビや新聞で何も言ってないので(事実とは)違うと考えました。複数の情報を見たり聞いたりしてから、判断した方がいいと思いました」

コロナを早く終わりに*七飯町立七重小学校4年 中村咲久祢(さくね)さん(9)=4月8日掲載

 中村さんは、感染が拡大する新型コロナについて「『早くいなくなって!』とおこりたい」「力を合わせればなおせるはず」と、素直な気持ちをつづった。
 休校が始まってから、毎朝新聞を広げるようになった。「ぶんぶんタイムを見ていたら、お母さんが『小学生も出せるよ』と教えてくれたので、コロナを早く終わらせよう、という気持ちで書きました」
 「コロナのことがなかったら、作文も書かなかったかもしれない。休校中にやってみてよかった」とも振り返る。
 文章を書くのが大好きだ。趣味で物語を書いて親戚に見せてもいる。また一昨年秋から大学ノートのページ1枚で「中村新聞」をつくって、毎月室内に張り出している。クイズや親戚の誕生日紹介など工夫していて、今回取材されたことも書くという。「今度、週刊まなぶんのこども記者もやってみたいなあ」と元気に話す。
 休校中は友達に会えなくて残念だという。大好きな本を読んだり、4歳の妹と遊んだり、楽しいことをいろいろ見つけてはいるが、こうした生活はやはり何とかしたいと思う。
 「コロナは『終わらせて』ではなく『終わらせよう』だと思います。そのために何かできないか考えたい。これからも、コロナみたいに世界で何かがはやるかもしれないから、その時にも役立つといいなと思います」