<四季の実践>26*「はがき新聞」で書く力を*池田圭子(十勝管内本別町立勇足小教頭)
掲載日:2019.01.28
相手にきちんと伝わる文章を書くのは難しいものです。『はがき新聞』は新聞とはいっても、はがき程度の大きさなので「文章を書くのは難しい」「文章を書くのは苦手だな」と思っている子どもも楽しく取り組めます。書く力が身に付き、深い学びにつながります。
【実践の手順】
《1》テーマと内容 誰に読んでもらうか、何のために何を伝えるかを意識する。
《2》割り付け 専用の用紙でイラストや写真、見出しの位置などを考える。文章だけでなく割り付けでも自分らしさを楽しめる。
《3》題字・見出し 題字は少ない字数で考える。見出しは一番伝えたいこと、パッと見ただけで内容が伝わる言葉を選ぶ。
《4》記事 一番伝えたいことに絞ると書きやすい。したこと、あったことだけでなく、うれしかったこと、楽しかったこと、感謝の気持ちなども書くと、書き手と読み手の心が響き合う。
《5》イラスト、写真 使うことで伝わりやすくなる。楽しく自由な発想で。
《6》仕上げ 文字の間違いを直す。題字や見出しは太くはっきりと、枠やふちどりはしっかり濃く書く。
《7》交流 友だちと作品を見せ合い、感想を述べ合ったり、良いところを認め合う。
<ひとこと>
実際に作ってみると実にきれいにできるので満足感が得られます。「読んでもらいたい・知ってほしい・知らせたい」という意欲が高まります。何を書くか、誰に読んでもらうかがはっきりしていて、低学年でも取り組みやすいです。
また少ない字数で伝えるので要約力が養われ、文章を書く力、文章を構成する力が身に付きます。「書けた」と、できる喜び、つくる喜びを実感でき、子どもたちが自信をもって取り組むことができます。
完成後は読み合って、感想を述べ合い、アドバイスし合い、内容についてグループで話し合うことで、「主体的・対話的で深い学び」への授業改善に活用することができます。(いけだ・けいこ=NIEアドバイザー)