<四季の実践>12*身近な地域 地図で探す*高橋正一(利尻町立沓形小教頭)
掲載日:2017.06.26
新聞記事の話題がどこの地域のものか、どこで起こった出来事なのかを地図帳を開いて確かめます。作業やゲームを通じて地図に親しむことがねらいです。
《1》身近な地域を探す
新聞の地方版を子供たちに配り、出てきた地名に○をつけていきます。どんな市町村名が出てきたかを確認したあと、境界線入りの白地図を配り、区画に色を塗らせます。見出しも一緒に書き込ませると、「どこで」「何があったか」がわかりやすくなります。
《2》都道府県名探し
今度は、4、5人のグループに新聞を1部ずつ配布し、手分けして記事の中から都道府県名を探します。制限時間で見つけた数を競わせると盛り上がります。
《3》クイズ「どこの国」?
国際面やスポーツ面から教師が記事を選び、どこの国の出来事かをクイズにします。学年によって三択クイズもよいでしょう。答えを確かめた後は、地図帳で場所を確認します。
《4》家庭学習でも
気にいった記事や興味のある話題を切り抜いて家庭学習ノートに貼ります。場所も地図帳で調べて記入させます。北海道の全市町村や47都道府県の記事集めといった目標を設定して取り組むのもいいでしょう。
<ひとこと>
次期学習指導要領では、地図帳の扱いが従来より重視され、配布が小学校3年生に前倒しされます。社会科を中心に学習のさまざまな場面での活用が求められています。
普段、私たちがニュースを目にする時、地図で実際に確かめることまではあまりしません。ニュースの産地がどこか、自分から地図に関わろうとする態度の育成が大切で、子どもの空間認知形成に役立ちます。
新聞記事をきっかけに地図帳を開き、自分の住む地域から北海道全体、そして日本・世界へと視野を広げさせていきたいものです。
(たかはし・しょういち=NIEアドバイザー)