<四季の実践>13*要約し1分間スピーチ*盛永美樹(平取町立平取中教頭)
掲載日:2017.07.31
今回ご紹介するのは新聞記事を活用した「1分間スピーチ」です。夏休み中に社会科を得意科目にしたいお子さんや2学期の授業づくりをお考えの先生方のヒントになればと思います。

中学生向け「1分間スピーチ用紙」の記入例。記事で興味をもったところや気になったところに、マーカーなどで印をつけるとよいです。発表の際は《1》「私は○○について発表します」でスタート《2》聞く側は拍手をする、などのルールを示し、安心して発表できる環境づくりを心がけます
《1》新聞をざっと見る
まずはどんな記事があるのか、ページを1枚ずつめくって見出しや写真をざっと見てみましょう。
《2》興味のある記事を読む
興味のある記事が見つからない場合は、お題を指定するのもよいです。例えば、学校ですでに学習したこと、これから学習すること、自分の住む市町村に関係すること、交通事故、スポーツ、イベントなどさまざまな切り口があります。
《3》スピーチ用紙に記入
見出しを参考にしながら、記事を短い言葉で要約し、記事を読んで自分が考えたことを書きます。まとまった文章にしづらい時は箇条書きでもよいです。
《4》社会科に関連づける
慣れたら「社会科」に関連する記事を意識して探してみます。こうした視点により世の中の動きと社会科の学習がつながり、得意科目への道が見えてきます。
《5》発表する
学校では朝の会などで発表するほか、授業との連動=板書例=もできます。記事のテーマと内容、自分の考えを発表した後、班の話し合いなどにつなげます。
<ひとこと>
「1分間スピーチ」を粘り強く行うことは、全国学力・学習状況調査の結果指摘された「条件をもとに文章で記述する力」につながると考えられます。次期学習指導要領における育成したい力=「知っていること・できることをどう使うか(思考力・判断力・表現力など)」にもかかわるでしょう。
写真は中学生向けですが、小学校低学年なら要約せずに感想のみ、レベルを上げるなら自分の考えを30字でまとめる、複数の新聞記事を比較してまとめるなど、どの学年でも可能です。(もりなが・みき=NIEアドバイザー)