新聞の教材化を研究する教員や大学研究者らでつくる日本NIE学会は、研究論文を対象に本年度から研究奨励賞を設け、池田さんは愛知県の小学校教諭とともにそれぞれ受賞した。
 社会科の授業づくりで、生徒の伸ばしたい力を「社会状況を捉える力」「社会に関わろうとする力」など目標別で4類型にしぼった。この目標別で使う記事の種類や授業方法を具体的に論文に書いた。
 この中では実践例として中学3年生の憲法の授業で、北海道新聞朝刊の「卓上四季」と夕刊の「今日の話題」の二つを取り上げた。日本国憲法制定の史実と憲法学者の戦争体験で、どちらも憲法と民主主義の重要性を書いていた。
 「最初は新聞が苦手な子供たちが新聞を読めるようになり、社会と向き合うきっかけになります」
 2017年11月、ふる里・京都府宇治市で開催されたNIE学会大会で、12類型による授業づくりを発表した。この時、得た助言を参考に過去、学会誌に載った論文研究と中学校での実践を続け4類型まで簡略化した。NIE学会は「丹念な先行研究と実践を念頭に置いた学会にふさわしい研究」と授賞理由に挙げる。
 NIE体験は12年に始まった北海道新聞社と道教育大釧路校の新聞活用の学びに参加してから。授業者の7教諭の1人として2年間研さんを積んだ。今は同校の学生向けに集中講義を持ち今年も2月6日、自前で編集したテキストを使い約20人に教科書を補完する新聞記事の使い方を教えた。
 「NIEを知り新聞を教材にできることを学んでもらえれば十分」と力強く語る。立命館大学法学部卒業。関西で教員の新卒採用がなく、遠く北海道で念願をかなえた。(森田一志)