北海道新聞社の小中高校生向け教育用記事データベース(DB)「まなbell(べる)」が今春、誕生する。学級や学年単位の授業向けとして、同時に最大100人利用できることが大きな特長。検索した切り抜き記事イメージ上に文字やアンダーラインなどを自由に書き込める機能は教材作りにも有効で、NIEを後押しする。(坂本尚之)

*学級、学年単位でも活用可能

 「まなbell」は、児童生徒が1人1台パソコンやタブレット端末を使える環境を小中学校に整備する国の「GIGAスクール構想」をにらんで開発した。
 100人まで可能な接続は、グループ学習や調べ学習などさまざまな授業パターンを想定した=イラスト=。ネット環境があれば、教室や校内だけでなく、校外学習でもDBを利用できる。接続はQRコードを読み取って行うため、スムーズに授業を始められる。
 NIEに役立つ機能は、道内のNIEアドバイザーら現役教諭の助言を参考にした。記事検索は、キーワードのほか、年月日や曜日、本紙全道面や地域面(エリア別)など細かく条件を設定できる。選んだ記事への書き込みは、授業内容に沿った、各教諭独自の教材作りにも役立つ。100件保存でき、校内で利用できる。
 授業への記事活用例も紹介。小中高の校種別と教科別に随時、事例を増やしてNIE初心者もサポートする。

 「まなbell」は、教育機関向けに4月から販売を予定している。問い合わせ先は北海道新聞社NIE推進センター(電)011・210・5802

 

*「画期的、使いやすい」*元中学教諭・三上さん

「まなbell」で記事検索などを行う三上久代さん

 記事DBに長年関心を持つ札幌の元中学国語科教諭で、日本NIE学会常任理事の三上久代さんに「まなbell」を実際に使ってもらった。
 三上さんは、ほかの記事DBの接続数より総じて多い「同時100人接続」を「画期的」と魅力の第一に挙げた。「(1学級)40人が一緒に検索できるので、修学旅行や校外学習の訪問先を事前に調べる学習などに非常に使いやすい」と言う。100人が使えれば同時に複数のクラスで授業することもできる。学校図書館の学習では記事DBと書籍の2種類の資料が使え、学習の広がりに期待する。
 また、検索条件に道内エリア別や年月日が設定できることで、「子どもたちに身近な地元の記事や、終戦の日など特定の日の記事を集めることが容易になる」と指摘。北海道新聞の豊富な地域面の記事活用がしやすくなるとも言う。検索した記事に書き込める機能については、「見出しを隠した記事を読ませて、見出しを考えさせる授業もできる」などと活用法も示す。
 三上さんは、かつての勤務校で記事DBを使った授業を行ったほか、20年ほど前、教育分野での記事DB利用を進める財団法人の実証事業に参加するなどした。当時は、NIEにDBを活用することに否定的な意見もあったといい、記事DB活用の広がりを喜ぶ。