NIEニュース
北海道新聞に掲載されたNIE 関連の記事などを紹介します。

<四季の実践>27*新聞を日常的に活用する*飯田雄士(根室管内別海町立野付中校長)

 短時間で作成することができる「新聞感想文」を中核に、新聞活用サイクルを構築する取り組みを紹介します。

 《1》新聞と触れる仕掛け
 別海町では、読書とNIEを「学びの土台」と位置付け、町内全小・中学校に新聞と閲覧台を配置しています。生徒の目に触れる場所に複数の新聞を置くようにし、生徒や教師が「注目記事」に、コメントを書いた付箋紙やシールを貼れるようにします。
 各教科の担当教員が使えそうな記事をチェックし、授業で積極的に活用することも大切です。例えば本校の関根慎治教諭は、社会科や道徳科において憲法や株式、北方領土問題など幅広く新聞を活用しています。

生徒玄関前の新聞閲覧コーナー。付箋紙やシールを置き、コメントを自由に書いて貼れるようにしている

生徒玄関前の新聞閲覧コーナー。付箋紙やシールを置き、コメントを自由に書いて貼れるようにしている

 《2》「感想文」の作成・掲示
 長期休業課題や授業で「新聞感想文」を作成します。生徒は関心を持った記事を切り抜いてシートに貼り、内容の要約と感想や意見を、定められた字数で書きます。慣れれば1時間以内で仕上げることができます。
 生徒が選んだ記事は多種多様。夏休み明けは「酷暑」「台風」等の自然災害、「原爆・戦争」など。冬休み明けは「北方領土問題」が目立ちました。全校生徒の「作品」を廊下に掲示します。

 《3》生徒の作品を活用
 この取り組みは「作って終わり」ではありません。教員は、廊下で「なぜこの記事を選んだの?」と問いかけ、他の生徒も巻き込み意見交流を行います。また「アイヌ民族」「LGBT」「ネット依存症」などのテーマの感想文を教科指導や特別活動において、考えを深めるツールとして活用します。
 本校の木村直斗教諭は、2年国語科で扱う評論「ガイアの知性」のまとめとして、環境問題に関する3年生の新聞感想文をコピーして配った上で、教科書の内容と関連付けた作文に取り組ませました。身近な先輩の「意見」を参考に、グループでの対話を通して理解を深め、時間内にしっかりと書き上げました。

<ひとこと>
 大切なのは、新聞をいかに「日常」に位置付けるかです。まずは新聞が目に入ること。それを口、耳、そして頭へとつなげていくには、意図的な仕掛けが必要です。新聞は学力を高める素材の宝庫です。有効活用へアイデアを出し合いたいですね。(いいだ・ゆうじ=NIEアドバイザー)

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