NIEニュース
北海道新聞に掲載されたNIE 関連の記事などを紹介します。

<四季の実践>23*道徳科で三つの発問*朝倉一民(札幌市立屯田北小主幹教諭)

 本年度より道徳が教科化され、各学校では道徳の年間計画が教科書中心で作成されていると思います。ただ内容項目によっては、地域教材や現代的な課題など自主教材として差し替えも可能です。そこで新聞記事の活用をお勧めします。

 《1》記事を準備
 今回は5年生の内容項目にある「伝統と文化の尊重、国や郷土を愛する態度」に関する記事、7月14日の北海道新聞朝刊「ひと2018…利尻島の魅力を発信する漁師」を選びました。
 記事の中の小坂善一さんは、父の死をきっかけに故郷利尻島に戻り、漁業を盛り上げるため多くの工夫に取り組んでいます。道徳の教材として扱いやすいのは、「人の営み」があることや「地域の特徴が表れている」ものです。この授業では「郷土の伝統や文化を大切にし、郷土を愛する心を持つ」ことを狙いとしました。

四季の実践23

新聞記事は、ワークシートに貼り付けてコピーして配布します。道徳の授業のときは三つの発問を書き入れる枠を用意しておくと便利です。国語の学習では「要約」、社会では「資料」として活用できます。

 《2》導入
 「利尻島はどんな所でしょうか?」「漁師ってどんな仕事でしょうか?」 まず教材に興味を持ち、主体的になれるように問いかけます。

 《3》最初の発問
 「島に戻った小坂さんはどんな気持ちだったでしょうか?」。児童「お父さんが亡くなって悲しい気持ち」「これからやっていけるか不安もあったと思う」 子供たちが共通理解に立てるような問いから始めます。

 《4》中心発問
 「15年間島で打ち込んだ小坂さんはどうして『きつい仕事だね』と言われるのがしっくりこないのでしょうか?」 小坂さんのこの気持ちに迫りました。気持ちの裏には「きつい仕事なのではなく、やりがいのある仕事だということ」「漁師は常に考える、頭を使う仕事であること」「利尻島での仕事に誇りをもっていること」が見え隠れしています。

 《5》最後の発問
 「私たちの故郷にはどんな良さがあるでしょう?」 道徳的価値(郷土愛)を自分たちの日常に引きつける問いを提示します。小坂さんの生き方を通して、郷土の良さを再認識できるようにします。

<ひとこと>
 取り組みたい内容項目があって新聞記事を探すのは非効率的です。日頃より新聞に目を通し「これは使えそうだな」というものを内容項目ごとにストックしておくと、活用しやすいです。(NIEアドバイザー=あさくら・かずひと)

ページ上部へ