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北海道新聞に掲載されたNIE 関連の記事などを紹介します。

<ほっかいどうサイエンス>12*キアゲハは今どこ?*寒さ耐えるさなぎに

 厳しい冬が終わろうとしています。春になるといつの間にか、チョウを見かけるようになりますが、どこから来るのでしょう。
 チョウの仲間は、種類によって冬を越す方法が違います。木の枝や冬芽に産みつけられた卵の状態で過ごすものや、木の根元や空洞の中にたまった葉の中で、幼虫として寒さに耐えるものもいます。成虫のまま、じっと動かず過ごすものもいるんですよ。
 みなさんがよく見るキアゲハは、成虫になると羽を広げた状態で10センチ前後にもなる、大きくてきれいなチョウです。卵からかえった幼虫がさなぎになり、成虫になってまた卵を産む…ということを、道内では年に2回繰り返します。冬を越すのは、10月ごろさなぎになったものです。
 さなぎは木の枝や幹で冬を過ごします。固くて乾いているので、死んでいるように見えるかもしれませんが、ちゃんと呼吸しています。
 では、なぜ秋にさなぎになったキアゲハは冬を越せるのでしょう。それは、日の長さが関係しています。1日のうち、昼の時間が12時間以下になると冬が来ることを感じ取り、体の中に不凍液のような物質を作って、寒さに耐えられるような仕組みを持ったさなぎになると言われています。
 キアゲハだけでなく、みなさんの学校や家の周りには今も、冬の寒さに耐え抜いた命がたくさん息づいています。一斉に生き生きと動きだす春はもう、すぐそこまで来ていますよ。
(道小学校理科研究会・牧野理恵=札幌市立発寒南小教諭)

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