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<ほっかいどうサイエンス>17*よみがえったモササウルス*化石取り出し 2年がかり

 宗谷岬から日高管内浦河町にかけた北海道の中央部は、化石が多く産出する場所として世界的に有名です。2009年8月には胆振管内むかわ町穂別で、動物の骨が浮き出た直径50センチほどの岩石が発掘されました。
 町立穂別博物館職員の皆さんが調べると、今から約7千万年前の岩石で、頭やあばら骨などたくさんの骨が出てきました。昔の海に住み、大型のワニに似た姿の「モササウルス」の化石だと分かったのです。
 復元すると体長は約3~4メートルで、頭の骨の8割がつぶれずに残されているため、世界的にみても大変貴重です。新種の可能性もあり、海外の専門家と研究を進めているそうです。
 見つかった岩石は直径約50センチですが、その中に数ミリから20センチほどの骨が40個以上も詰まっていました。ハンマーでたたいたりすれば壊れてしまいますね。職員の皆さんはどうやって化石を取り出したのでしょう。
 実は、大変なご苦労があったのです。作業は、次のように進められました。
 《1》岩石の部分だけを薬で溶かすため、まず表面に出ている化石に樹脂を塗り、一緒に溶けてしまうのを防ぐ。《2》薬に一晩つける《3》水に10時間以上つけ、薬を落とし乾燥させる―。この作業を一通りやっても、取り除ける岩石はわずか1ミリほど。何度も何度も繰り返し、2年がかりで化石を取り出したのです。
 穂別博物館では9月23日まで、この化石の特別展を開いています。人の手で地道に作業を重ね、やっと姿を現したモササウルス。皆さん、この機会にぜひ会いに行ってください。
(道小学校理科研究会・増谷忍=札幌市立北野平小教諭)

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