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北海道新聞に掲載されたNIE 関連の記事などを紹介します。

<ほっかいどうサイエンス>18*紅葉するのはなぜ*葉緑素分解し黄色際立つ

 澄んだ青空に映える木の葉が、ステンドグラスのように染まる季節が近づきました。道内の大雪山系は、全国で最も紅葉の早い地域の一つ。きれいに色づく条件も整っています。
 紅葉は、最低気温が8度以下になると始まり、5~6度で一気に進みます。さらに、十分な日当たり、澄んだ空気、夜の急激な冷え込み、葉が枯れない程度の湿度が大切。大雪山系はこうした条件がそろっているのです。
 また道内では、寒さに強いマツなどの針葉樹が秋も色鮮やかなので、赤、黄の紅葉にこの緑が加わり、三つの色を楽しめます。
 そもそも木の葉が緑色なのは、葉緑素(クロロフィル)という物質があるからです。光を吸収して運び、糖分などを作る働きをする葉緑体へ渡しますが、秋になると葉緑素も役目を終えて壊れてしまいます。
 イチョウやシラカンバ(白樺)などの黄色くなる葉は、カロチノイドというニンジンと同じ黄の色素も持っています。気温が下がると葉緑素が先に分解するため、壊れるのが遅いカロチノイドの色が際立って見えるのです。
 一方、ナナカマドなど葉の赤くなる植物は、夜の時間が長くなると葉の根元と枝の間にコルクのような組織が増えてきます。そのため光合成で作られた糖が枝などに届かずたまり、日光を浴びてアントシアニンという赤い色素が作られるのです。
 高層ビルが多く、道路などにこもった熱が夜も下がらない都会は、美しい紅葉を見るのが難しくなってきています。私たちの暮らしは、季節を彩る風景にも影響しているのです。
(道小学校理科研究会・高橋 朱里=札幌市立平岸高台小教諭)

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