NIEニュース
北海道新聞に掲載されたNIE 関連の記事などを紹介します。

<ほっかいどうサイエンス>22*ノロウイルス*口から入り小腸で増殖

 冬になると増える病気の一つに、ノロウイルスによる胃腸炎があります。ウイルスというと、小さな生物を想像する人が多いかもしれませんね。確かに、ノロウイルスの直径は30ナノメートルほど。10ナノメートルは1ミリの10万分の1ですから、私たちの目には見えないほど小さいのです。
 生物なのかどうかは専門家の中でも意見が分かれています。というのも、細菌とは違って自分で増えることができず、他の生物の細胞に入り込んで増えるからです。
 ノロウイルスの場合、主に口から人の体に入り、小腸の細胞の中で自分の「分身」を作って数を増やします。やがて、その細胞から大量のウイルスが周囲に飛び出して、今度は別の細胞の中で増えていくのです。
 小腸は水分や栄養を吸収する臓器のため、感染すると吐き気や下痢に苦しみ、体内の水分が減ってしまう場合があるのです。
 ノロウイルスは感染力が強く、10~100個でも症状が出ることがあります。お年寄りが亡くなったというニュースも見聞きしますが、多くの場合は数日間で治ります。ただ、アルコールやせっけんによる消毒の効果が弱く、ウイルスを退治する薬もないため、感染すれば苦しい思いを味わうこともあります。
 ですから、予防が何より肝心です。しっかり手を洗いましょう。手のひらのしわや爪、指と指の間、手首も丁寧に洗ってください。病気の原因を知り、きちんと対策を講じることで、自分だけでなく他の人の健康を守ることもできるのです。
(道小学校理科研究会・増谷忍=札幌市立北野平小教諭)

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