NIEニュース
北海道新聞に掲載されたNIE 関連の記事などを紹介します。

<学びをつなぐ>3*新聞づくり*共同作業学級一つに

 苫小牧市教育研究会には24の部会がある。市内の小中学校教員約900人は必ず一つの部会に所属する。学級新聞づくりなどを学ぶ新聞教育研究部会の本年度会員は16人。20代が1人で、中学教諭は初めてゼロになった。パソコン世代の人気が高まる視聴覚研究部会(117人)の7分の1しかいない。
 新聞教育研究部会幹事長で日本新聞協会NIEアドバイザーの富岡賢晃・日新小教諭(55)は「かつては70人余りの大所帯だったんですが」と嘆いた。
 部会に入ったのは1987年。当時は頻繁に勉強会がもたれ、基礎を厳しくたたきこまれた。年1回の研究大会では、現在中断している授業公開も行われた。「(授業が)終わると、指導法をめぐって激しい議論を戦わせたものです」と振り返る。
 5月21日の放課後。富岡教諭を講師に部会の新聞づくり講習会が日新小で開かれた。参加した13人の教諭は、1行11字のマス目が並ぶ新聞作成用紙(B4判)の上に、ペンや定規で架空の題字や見出しなどを書き込み、割り付けの基本を学んだ。
 数少ない若手2人の姿も。5年生を受け持つ高柳茉夕(まゆ)・勇払小教諭(30)は、国語の教科書に新聞に関する単元があるから入った。「遠足などの行事をテーマに子どもたちと一緒に新聞づくりに挑戦したい。その前に製作ノウハウを吸収しなければ」と笑顔で話した。今健人・明野小教諭(29)は昨年、担任した6年生の教え子と一緒に学級新聞を3回発行した。「僕はレタリング(文字のデザイン)が不得手。じっくり学んでレベルアップしたい」と意欲的だ。
 富岡教諭は全国規模のコンクールで2回、担任のクラスに最優秀賞を獲得させた経験をもつ。「目標に向かって共同で作業する。時にはいじめがなぜ悪いのか考え合う。新聞は学級を一つにまとめる貴重な素材。先輩や私の経験を多くの先生につないでいきたい」と決意を語った。
 「かべ新聞」も指導者が減少している。昨年の全道中学校かべ新聞コンクール(北海道新聞社主催)の応募は97校・258点で、10年前に比べほぼ半減した。こうした中、このコンクールの最高賞常連校が道東の弟子屈中(釧路管内弟子屈町)だ。
 指導の中心を担う下野将義教諭(41)も、取材の作法やレイアウトの仕方などを先輩から学んだ。「地元の酪農家を訪ねる取材で、生徒が子牛の出産に立ち会い、その感動を紙面化したこともあった。完成した時の生徒の笑顔が何より。後輩の先生にも自分の経験を伝えていく」と話した。(葛西信雄)

ページ上部へ