NIEニュース
北海道新聞に掲載されたNIE 関連の記事などを紹介します。

<学びをつなぐ>4*保護者の協力*子どもの読解を支援

 札幌市西区の中野奈美子さん(43)の家庭では、中学1年の長女玖里子さんが朝晩新聞を広げるのが日課だ。勉強や部活に追われ、どんなに疲れた様子でも欠かさない。「以前は私や夫が一方的に時事の話題を持ち出していたけれど、今では娘からニュースの感想や意見、疑問を口にする。小学5、6年でやっていた、新聞スクラップ活動のおかげだと思います」
 当時の担任は、発寒東小の志村知子教諭(53)。2006年に勤務していた学校で初めてNIE実践指定の担当者となった。活動を続けるうち、「子どもが新聞を読む姿を家族が見れば、協力してもらえるかもしれない」と思いついた。
 そこで、毎朝数人が記事の要約と感想を発表する新聞スクラップ活動を始めた。子どもは自然と、漢字の読み方や言葉の意味を保護者に尋ねるようになる。購読していない家庭の児童には、志村教諭が数日前の新聞を手渡す。興味を持ちそうな記事をいくつか挙げて「この中から選んだら」と助言を欠かさない。前任校では、子どもにせがまれ購読を始めた家庭もあった。
 昨年9月には、6年生の総合学習で「いっしょに読もう!新聞コンクール」(日本新聞協会主催)に挑戦した。好きな記事の印象をまとめ、家族らの考えを聞き書きした後、他者の視点を得て育んだ意見をつづる、3部構成の感想文コンクールだ。
 学習のうち1時間は授業参観に充て、保護者の感想や意見を児童が“取材”。事前に学年便りで協力を呼びかけると、10人ほどが参加した。保護者が来なかった児童には「こっちにおいで」と他の親が声をかけ、丁寧に答えていた。「難しくて、すぐには考えがまとまらないな」と率直に言う人もいた。
 授業後の懇談会では、「あんな長い記事を読めるようになったんですね」「自分なりの意見を持っているので、驚きました」と、成長を喜ぶ声が相次いだ。
 スクラップを継続するうち、児童からは「難しい記事はお母さんが読んでくれた」「『こんな感想を書いたら』と教えてくれた」など、家庭の様子が伝わってくる。「保護者の協力があれば、新聞は子どもの暮らしにしっかり根を下ろす」。志村教諭はそう確信している。(舩木理依)

 「いっしょに読もう!新聞コンクール」は本年度も行われている。対象は小中高生、高専生。応募・問い合わせは、〒060・8711(住所不要)北海道新聞社NIE推進センター内の北海道NIE推進協議会((電)011・210・5802)へ。締め切りは9月12日(必着)。応募用紙のダウンロードや詳細は日本新聞協会のNIEホームページ(http://nie.jp/)で。

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