NIEニュース
北海道新聞に掲載されたNIE 関連の記事などを紹介します。

<四季の実践>1*記事を引用 選ぶ力磨く*冨樫忠浩(安平町立早来小教諭)

 新聞を活用した学習は難しいと思われがちです。新学期、子供たちに、こんな家庭学習を勧めてはどうでしょうか。昨年度、小学校5年生向けに次の手順で指導しました。

早来小6年の稲田涼さんのノート。青函トンネルを走るJR在来線「スーパー白鳥」などの最終運行を伝える北海道新聞の記事(3月22日)から「『ありがとう』『お疲れさま』の声とともに拍手が沸き起こった」の部分を引用している

 《1》子供が記事を選ぶ
 教師が「いいな」と思う記事を切り抜いてためておき、三つ選んで子供たちに紹介します。子供たちはその中から一つ選び、持ち帰ります。家で購読している新聞から選んでもよいとします。子供たちが自分で記事を選ぶことが大切です。

 《2》記事から引用する
 記事をノートに貼って読み、疑問に思う箇所、気に入った箇所など、自分にとって価値のある文章を一つノートに書き写させます。

 《3》引用文への考えを書く
 書き写したのには理由があるはずです。例えば、文章の内容について「なぜなのか」と思ったら、その疑問に対する答えを自分でいろいろ思い巡らせて書くよう指導します。

 《4》記事からの学びを書く
 ノートの最後に、記事から学んだ内容や、記事を読んだことによる自分の変化などを書かせます。

<ひとこと>
 「引用」は子供たちが身に付けるべき知識・技能です。引用箇所を選ぶ際、文章を注意深く読むようになるからです。昨年度、全国学力・学習状況調査の小学校6年国語のA問題で、引用に関連する設問の正答率は2割でした。つまり、多くの子供が引用を習得していないのです。
 新聞にはタイムリーな情報がたくさん詰まっています。その中から必要なものを選択する力が情報社会を生き抜くために必要です。引用することで、自分の考えが変わったり、深まったりするきっかけが生まれます。自分の立場を決め、自分の考えを持ち、相手に伝える。この積み重ねが子供たちを成長させます。(とがし・ただひろ)

 学校教育に新聞を取り入れるNIEの取り組みが各地で進んでいる。一方で「必要性は分かるが、具体的にどう指導すればよいのか」との現場の声も聞こえる。日本新聞協会が認定する道内12人のNIEアドバイザーに実践例を紹介してもらう。

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