NIEニュース
北海道新聞に掲載されたNIE 関連の記事などを紹介します。

悩みごとナビ

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 小中高生のよくある悩みに答えます。執筆者は、子どもの心理を研究する北大大学院教育学研究院付属子ども発達臨床研究センター(札幌)と、電話相談に応じている元教員グループ「北海道子どもセンター」(札幌)の先生方です。取り上げてほしい悩みやテーマをお寄せください。

4歳の行動 専門家に相談必要?(30代女性)

  幼稚園に通う4歳児の母です。園でみんなと一緒に遊べないとか、友だちが遊んでるおもちゃを使っちゃうとかで、園の先生に「一度、専門の先生に相談してみたらどう?」と言われています。家ではあまり感じないので心配していなかったのですが、今、よく聞く発達障害を疑われているのかなって思ったりして、悩んでいます。

回答者 安達潤さん(北海道大学大学院教育学研究院教授)

  大切なお子さん。そんなふうに言われると、いろいろ気になって、先生との信頼関係に「?」を感じたり、お子さんをこれまで通りに感じられないときがあるかもしれませんね。また発達障害という言葉が頭をよぎるかもしれません。
 ただ、こんなときには「発達障害なのかどうかを心配して専門機関への相談に悩む」よりも大切なことがあると思います。まず、幼稚園の先生と一緒にお子さんの日々の様子を丁寧に見て、お子さんへの理解を深めていくことです。
 発達障害であってもなくても、子どもは場面によって振る舞いが違うものです。大人に優しく見守られて安心と余裕を感じられるときは友達と一緒に楽しく遊べるでしょうが、しかる口調の口うるさい大人の前では緊張してしまい、独り遊びで安心したいと思うかもしれません。
 つまり「子どもに問題があるかどうか」という見方だけで子どものことをわかろうとするのには無理があるのです。4歳児であっても、いろいろな生活場面があります。幼稚園と家庭はまったく違う生活の場で、さらにその中でもいろいろな場面があります。
 大切なのは「(その子が)どんな場面で、どんな振る舞いをしているか」を園の先生と協力して丁寧に見ていくことです。すると「●●の場面では、落ちついて他の子と遊べている」、逆に「△△の場面では、安心できないみたい」などがわかってきます。
 大人のかかわり一つで子どもが変わったという例もあります。そう考えると、園でも家庭でも「○○ちゃんが安心して落ちついて遊べる場面」を作っていく工夫に取り組めますよね。場面と合わせてお子さんの様子を見ていけば、専門機関に相談する前にやれることがたくさん見つかってきます。まずは、そこから始めてみませんか。

 あだち・じゅん 北海道大学大学院教育学研究院臨床心理学講座教授。臨床心理士・公認心理師。専門は発達障害の本人・家族支援。1960年、兵庫県出身。

 質問は過去の相談事例や投稿を基に再構成しています。

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