NIEニュース
北海道新聞に掲載されたNIE 関連の記事などを紹介します。

悩みごとナビ

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 小中高生のよくある悩みに答えます。執筆者は、子どもの心理を研究する北大大学院教育学研究院付属子ども発達臨床研究センター(札幌)と、電話相談に応じている元教員グループ「北海道子どもセンター」(札幌)の先生方です。取り上げてほしい悩みやテーマをお寄せください。

漢字が覚えられない息子(30代女性)

  小4の息子は漢字が苦手で、漢字テストはいつもひどい点です。何度書かせても覚えられないようです。そもそも漢字を覚える気持ちがないのか、練習の字もとても雑です。書き直すように注意すると、「うるさい」と怒り出します。どのように教えれば良いでしょうか。

回答者 関あゆみさん(北海道大学教育学部准教授)

  息子さんは「漢字が苦手」ということですが、「読むこと」と「書くこと」のどちらが苦手なのでしょうか。習った字を読むことはできていますか。
 漢字は読むよりも、書く方がずっと難しいものです。また、読むことは一度覚えるとなかなか忘れませんが、書くことはしばらく使わないと忘れやすいです。覚えるために必要な能力や記憶のしかたが異なるためです。ところで大人になった時、「漢字が読めない」と「書けない」のどちらが困るでしょうか。「読めないこと」ですね。ですから、まずは「漢字が読めること」を大切にしましょう。
 漢字を読めるようになるには、言葉の意味を知っていることが重要です。お子さんがなかなか読めるようにならない言葉は、意味を知っているか確認してみましょう。知らない時は、言葉の意味だけでなく、どのように使うのか、簡単な例文も教えましょう。お子さん自身が例文を作るのも良い方法です。「繰り返し読む」ことも大切です。読みが定着していないなら、繰り返し書くよりも、カードなどを使っての繰り返し読む練習をお勧めします。
 「読めるけれども書けない」というお子さんも多くいます。漢字練習の字が「雑」ということですが、ゆっくり書いても雑なのでしょうか。「ゆっくり書けば奇麗」であれば、何回も書くよりも、しっかり見て覚えてから1回丁寧に書くようにしましょう。指書き(空書き)や語呂合わせも覚えるのに有効です。
 ゆっくり書いても画の数や位置を間違ったり、枠からはみ出したりする場合は、形を見極める力や手指の動きをコントロールする力に弱さがあるのかもしれません。お子さんは一生懸命なのに「雑」と言われ、つらい思いをしているかもしれませんね。このような場合には苦手さに合わせた練習方法を考えると同時に、書くことの負担を軽くするような配慮も必要です。一度、学校の先生に相談してみましょう。

 せき・あゆみ 北海道大学教育学部准教授。小児科医。専門は小児神経学・特別支援教育。1968年島根県出身。

 質問は過去の相談事例や投稿を基に再構成しています。

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