僕には小学6年生の妹がいる。妹は小学校の野球少年団に入っていて、なんとキャプテンをやっている。僕の自慢の妹だ。
 そんな妹がある日泣きながら帰ってきた。最上級生で、キャプテンの妹が、だ。
 僕は珍しく思いながら「どうした」と聞いた。「友達とケンカした」と妹。どうやら女の子の友達とうまくいかなかったらしい。かわいそうだなと思って「よし、ご飯食べ終わったらゲームするか」となぐさめるように言ってみた。
 ご飯の後、妹が僕の部屋に来て、約束通り一緒にゲームをした。すると、暗かった顔がだんだん明るくなって、笑顔が出てきた。僕は心から安心した。
 翌朝、妹はいつもの妹に戻っていた。いつもの準備をして、元気よく「行ってきます」と家を出た。
 ああ、きょうも一日が始まる。何だかやる気が出た。