「ありがとうございました」
 母に相談した人が笑顔で帰っていく。来たときは不安そうだったのに笑顔で帰って行く。
 母の職業は看護師だ。看護師の仕事は医師のサポートをするだけではなく、患者さんの心のサポートもする。母は昔、患者さんの心のサポートができず、ある資格を受けたという。
 それは「乳がん看護認定看護師」というものだった。母は半年の研修を経て乳がん専門の看護師になったのだ。母のところには多くの患者さんが来る。不安な患者さんにも笑顔で寄り添う。
 「心が軽くなりました」。そう言って帰って行く患者さんを見つめる母のまなざしはとても優しかった。
 そんな母を隣で見てきたからこそ、母のようにありたい、母のようにカッコよくなりたいと思った。それが私の夢である。