私にとって「食べる」ということは特別なことです。
 私は小5の時、潰瘍性大腸炎という難病を発症し入院しました。4カ月に及ぶ闘病生活はとても苦しかった。治療法は栄養をすべて点滴から取るものだったからです。
 病室は相部屋だったので、食事の時間はにおい、はしの音、「おいしーい」という声、食べ物の名前が聞こえてきました。とてもつらい時間で、「いつになったらご飯が食べられるのかな…」と終わりが見えず、泣くときもありました。
 そして体調が良くなり、食事ができるようになって初めて重湯を食べたときは、お米の味がこんなにもおいしいのかと感動しました。
 私にとって「食べる」ことは、生きているという実感がわくことだと思います。入院生活は元気の源を知る得難い経験になりました。