私の願いは家族そろって暮らすこと。
 2年前、私の父は単身赴任で道外へと旅立った。私はさみしいという思いよりもほっとした気持ちの方が強かったことを覚えている。
 父が離れて暮らすようになってから、改めて父の存在がどれほど大きかったか思い知った。平日は午前0時をすぎて帰ることが多く、休日も接待や営業で家にいることが少なかった父。けれど、だれよりも早く起き毎朝雪かきや、ごみ捨てをしてくれたのは父だった。自転車の空気を入れてチェーンを直し、スキー板を磨き続けてもくれた。父が私たちをどれだけ思いやってくれたのかが分かったのは本当につい最近である。
 今はまだ遠くで暮らす父に感謝の言葉をかけられるほど私は成長できていない。けれど私の願いはただ一つ。家族皆で暮らし、いつか父に心の中で温め続けた言葉を伝えたい。